
【医師解説】成長因子注射の4つの効果・4つのリスク・持続まとめ。
「シワをなくして若返りたい。」
「肌を若々しくしたい。」
「ヒアルロン酸は吸収されてしまうからしたくない」
という風に考えている方は少なくないでしょう。
そんな方にお勧めなのが成長因子の注射です。
今回は美容皮膚科医・美容外科医の視点から成長因子の注射に関して説明していきます。
成長因子注射とは
成長因子注射とはグロスファクター注射とも呼び細胞を活性化する成分が含まれています。
メインとして含まれているのがFGFであり肌の細胞である線維芽細胞という細胞を活性化させます。
線維芽細胞を活性化させることによりコラーゲンやヒアルロン酸が増生されシワが改善したり肌にハリが出ます。
成長因子注射は比較的新しい治療方法となります。
成長因子注射治療の流れ
1 医師とカウンセリング
医師と注入したい箇所や必要な成長因子注射の本数、リスクなど説明を受けます。
2 料金の説明や同意書の記入など
料金の説明を受け、納得すればそこで同意書等を記入し料金の支払いをします。
3 注入処置
治療希望箇所に成長因子注射をします。
注入するための針を刺す回数等は治療部位・医師のやり方によって異なります。
そのため、処置室にて数分で処置は終了します。
(表面麻酔クリームや表面麻酔テープを用いる場合は20〜30分プラスで時間がかかります。)
4 帰宅
終了後にメイクやマスクをして帰宅します。
成長因子注射のダウンタイム
注射ですので腫れや内出血のリスクがあります。
ただ、腫れは直後はありますが、数時間である程度引き翌日にはほとんどありません。
なお、内出血はある一定の割合で起きてしまいます。
ただ、内出血が起きてしまってもごく小範囲であり1〜2週間で必ず吸収されていきます。
また、内出血が起きる確率は注射部位によっても異なり目尻・目の下などは内出血もしやすいと言えます。
なお、直後からメイクも可能です。
そのため、当日に予定があっても基本的には問題ない処置であると言えます。
成長因子注射の4つの効果・メリット
成長因子注射には以下のような4つの効果・メリットがあります。
1 若返る
成長因子注射でシワが改善し肌にハリが出ることにより若返ります。
2 持続期間が長い
自分の細胞を活性化するタイプの治療なので効果の持続期間が長いことが最大の利点でしょう。
定期的に注射することによって若さを保つことが可能です。
3 手軽
成長因子注射は注射ですので数分で終わり手軽に受けることが可能です。
4 仕上がりが自然
自分の細胞を活性化させて若返る治療ですので仕上がりは自然です。
成長因子注射の4つのリスク・デメリット
1 肉芽腫ができることがある。
成長因子注射などの注射後に細胞が活性化しすぎて、肉芽種ができてしまうことがあります。
なお、この肉芽種の報告は全国的に報告がありますがトラブルを起こしているクリニックに偏りがあるというデータがあります。
そのため、治療を受ける前に肉芽種などのトラブルが起きるリスクは聞いておいた方が良いでしょう。
2 ブレーキをかけることができない。
細胞を活性化させる治療ですが、この治療に対してブレーキをかけることができません。
ヒアルロン酸治療であればヒアルロニダーゼという最高のブレーキがあります。
ブレーキがないため、治療効果が不均一にできて凸凹したときに決定的な対処法がないということです。
3 効果が出ないことがある。
細胞を活性化させていく治療ですので効果には個人差があります。
そのため、効果の実感がまったくないこともあります。
効果の実感がない可能性もあり、効果がですぎて肉芽種や凹凸してしまうリスクもあるためこの治療で安定的に効果を出していくことは難しいと言えるでしょう。
4 即効性がない。
自分の細胞を活性化させる治療のため即効性はありません。
2週間〜1ヶ月以上経過して効果が期待できます。
(どの程度経過してから効果が出るかは製剤によります。)
成長因子注射以外の2つの治療方法
成長因子以外にシワ改善・若返りでよく用いられる治療としては以下の2つの治療方法があります。
1 ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入をすることによってボリュームを出してしわをうめて消したりすることが可能です。
シワ改善・若返り効果を直後から実感することができます。
また、ヒアルロン酸注入は仕上がりが気に入らなかった場合は溶解剤(ヒアルロニダーゼ)によって溶かすことも可能です。
※ヒアルロン酸注入に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】失敗しないヒアルロン酸注入の全ての知識。効果・7つのリスク・製剤種類
2 脂肪注入
太もも・二の腕・お腹などから簡易的に脂肪を吸引して吸引した脂肪を注入します。
注入し定着した脂肪は一生持続するという点が最大のメリットです。
ただ、感染・しこり・凹凸などのリスクがヒアルロン酸注入と比べて高いという欠点があります。
※脂肪注入に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】顔の脂肪注入の効果・ダウンタイム・9の注意点・リスクまとめ。
まとめ
成長因子注射は手軽で自然に若返ることが可能です。
ただ、肉芽種・しこりなどのトラブルの報告もあるためリスク管理がしっかりしていて信頼できる医療機関で成長因子の注射治療を受けるべきです。
いずれにせよ初めて治療される方はリスクについてしっかりと説明を受けましょう。