美肌・若返り

【医師解説】手の甲に浮き出た血管を消す!5つの治療方法・効果・リスクまとめ。

「手にハリが欲しい。」
「手の血管がなんか気になる。」
「手の血管が浮き出ているのを改善したい。」
「年齢は手だけはごまかせないんだよね・・・。」

など感じている方は少なくありません。
手の甲の血管に浮き出た、ハリ、シワなどを気にされている方は少なくありません。
そこで、今回手の甲に浮き出た血管の改善治療、手の甲の若返り治療、手の甲のハリ改善治療に関して美容外科医・美容皮膚科医の私がまとめていきます。

手の甲がなぜ年齢とともに気になるのか?

加齢とともに、肌のコラーゲン等の組織のボリューム・水分量は減少し肌のハリは低下してしまいます。
それは手も例外ではありません。
また、手は日常の物理的な刺激や紫外線などの影響も受けやすく老化しやすいという特徴もあります。
そのため、手の甲の肌のハリが低下したり、シワができてしまったり、血管が浮き出て見えやすくなってしまいます。
若い時と比べて年齢が手に出てしまうというわけです。

手の甲の若返り治療の方法にはどんな方法があるの?

手の甲の浮き出た血管を改善させる若返り治療としては
1 ヒアルロン酸注入
2 レディエッセ注入
3 脂肪注入
4 FGFなどの成長因子注射
5 PRP治療
があります。
では、詳しく説明していきます。

ヒアルロン酸注入とは?

ヒアルロン酸は元々肌にある物質であり、それを注入剤としてつくられた製剤です。
そのため、ヒアルロン酸は大まかに言えばfillerと呼ばれます。
fillerとは注入剤のことです。
注入することによってボリュームを出してほうれい線や口角のしわをうめて消したり、鼻やアゴに注入して鼻を高くしたり、アゴをシャープにしたりして形成します。
なお、ヒアルロン酸製剤の種類は130種類以上もあります。

オススメのヒアルロン酸製剤

手の甲は皮膚が薄く硬いヒアルロン酸製剤だと凹凸してしまうリスクがあります。
そのため、手の甲に適したヒアルロン酸製剤はレスチレンです。(※1)
レスチレンがオススメな理由としては以下の2点です。
1 柔らかくソフトで滑らかな仕上がりであり凹凸しにくい。
2 厚生労働省認可の製剤で安心。
(※2)

なお、レスチレンの効果の持続期間は4〜6ヶ月間程度となります。
そのため、2回目の治療は半年後にした方が良いでしょう。

(※1)参考文献
Hartmann V et al:Hand augmentation with stabilized hyaluronic acid (Macrolane VRF20 and Restylane Vital, Restylane Vital Light).
J Dtsch Dermatol Ges. 2010 Jan;8(1)

(※2)数あるヒアルロン酸製剤の中でも厚生労働省認可のヒアルロン酸製剤はレスチレン・パーレーン・ジュビダームシリーズの3種類だけです。

効果の持続期間

どの製剤を使用するかにもよってもことなりますが、柔らかい製剤を使用することが多いため6ヶ月程度と考えた方が良いでしょう。
また、効果の持続期間は治療を繰り返すと長くなっていきます。

4つの効果・メリット

1 効果がすぐに実感できる

ヒアルロン酸の場合、手の甲の血管の浮き出しの改善やボリュームの改善の効果をすぐに実感することが可能です。

2 滑らかで自然な仕上がり

ヒアルロン酸は自然に滑らかにふっくらと改善してくれます。

3 肌のハリが出る

ヒアルロン酸注入により肌の水分量も増加します。
そのため、手の甲に肌にハリが出て若々しくなります。

4 溶かす注射もある

ヒアルロン酸の場合は溶かす注射もあります。
そのため、万が一感染・アレルギー・凹凸などトラブルがあった時も安心です。

4つの注意点・リスク

1 内出血が出ることがある。

注射ですので当然内出血が出てしまうことがあります。
内出血が起きてしまった場合は1〜2週間かけて吸収されなくなっていきます。

2 痛みがある

手の甲はヒアルロン酸注入の中では痛みが強い方の注射になります。
ただ、耐えられないほどの激痛となることはまずありません。
そのため、手の甲に麻酔のクリーム(リドカインクリーム)を塗布してから注入を行うと良いでしょう。
なお、注入が終わった後に痛みを感じることはあまりありません。
ただ、数日間少し違和感を感じたり少しジンジンしたりなどの症状が出ることもあります。

なお、ヒアルロン酸注入以外のレディエッセ注入・脂肪注入などにも共通して言えることなんですが、太い針で注入した場合は手の甲の痛みや感覚異常が続いてしまう場合があります。
その場合は通常2,3週間で軽快します。

3 凹凸してしまうことがある

注射ですので多少の凹凸が出てしまう場合があります。
ただ、通常は1週間程度で馴染みます。
なお、凹凸が気になる場合は追加注入して修正したり、溶かす注射を打つ場合があります。

4 血流障害のリスクがある

ヒアルロン酸が血管の中に入ってしまう血流障害のリスクが非常にまれですがあります。
そのため、針はマイクロカニューレといって先が丸い針を使用した方が良いでしょう。

レディエッセ注入とは?

レディエッセは注入材です。成分は「カルシウムハイドロキシアパタイト」と言って骨の成分に近いですね。
ヒアルロン酸製剤と異なり溶かす製剤はありませんが、徐々に体内に吸収されていく100%生体分解性があります。
また、レディエッセは1年〜1年半の効果持続期間があります。
そのため、ヒアルロン酸と同じように注入をすることができ効果の持続期間が倍以上期待できるということになります。
手の甲の若返り治療として確立している治療法です。(※3)

(※3)参考文献
Busso M et al:Hand augmentation with Radiesse (Calcium hydroxylapatite).
Dermatol Ther. 2007 Nov-Dec;20(6):385-7.

レディエッセ注入は本当に良い方法か?

レディエッセは溶かす注射がありません。
そのため、凹凸や感染などのトラブルが起きた時の対応が困難です。
そのため、あえてリスクをとって手の甲にレディエッセ注入の選択を選ばなくても良いのではないでしょうか。
レディエッセ注入は脂肪注入と比べると安全で手軽で効果ではありますが、より安全なヒアルロン酸注入がオススメと言えるでしょう。

脂肪注入とは?

自分の吸引した脂肪を注入する施術です。
脂肪は一部は吸収されてしまいますが、半永久的に効果が持続します。
そのため、ヒアルロン酸と異なり長期的な効果が期待できるというメリットがあります。

脂肪注入の効果

脂肪注入は直後に効果を実感することができます。
片手で10ccと多量の注入も可能です。(※4)
効果も半永久的です。
ただ、注意点としては
・一部は吸収されてなくなってしまうこと
・凹凸やしこりのリスクがヒアルロン酸注入と比べると高いこと
です。
また、注入する脂肪を採取する二の腕等の部分が少し引き締まるという利点もあります。

脂肪注入のダウンタイム

【脂肪吸引した部位のダウンタイム】

通常、脂肪吸引の吸引量は少ないためダウンタイムは少ないです。
腫れは直後がピークで1週間もすればほぼ引いています。
内出血は出るときと出ないときがあって出た場合は1〜2週間かけて吸収されます。(出るケースの方が多いです。)
なお、圧迫は当日必要な場合がありますのでクリニックの指示に従いましょう。
また、1ヶ月程度は脂肪吸引した部位はマッサージした方が経過は良いです。

【手の甲の部位のダウンタイム】

直後が腫れのピークです。
ただ、注入量にもよりますが数日〜1週間後には目立つ腫れはほとんどありません。
内出血は出るときと出ないときがあって出た場合は1〜2週間かけて吸収されます。
そのため、「手術日+2日間」の合計3日程度のお休みがあれば安心と言えるでしょう。
(脂肪注入量にもよります。医師に相談しましょう。)

脂肪注入は本当に良い方法か?

脂肪注入は手の甲の若返りとしてはきちんと確立されている治療方法です。(※3)
脂肪注入ではまれにしこりができてしまうことがあります。
そして、一度しこりができてしまうとそれを改善させることはとても難しいです。
なぜなら手の甲の脂肪は吸引することも難しいですし、切開・摘出しようとしても傷跡が目立ちますし、脂肪溶解注射ではなかなか溶けないからです。
そのため、脂肪注入は何かトラブルがあった時の対処がとても難しいため脂肪注入を考えている方はまずは手軽なヒアルロン酸注入を受けた方が良いでしょう。

(※4)参考文献
Butterwick KJ et al:Lipoaugmentation for aging hands: a comparison of the longevity and aesthetic results of centrifuged versus noncentrifuged fat.
Dermatol Surg. 2002 Nov;28(11)

FGF治療(成長因子治療)とは?

FGF注射などの成長因子の注射のコンセプトとしては、肌の細胞を活性化させるというところにあります。
肌の真皮層の線維芽細胞を活性化させることによってコラーゲン繊維などの産生を促すということです。
加齢の原因の大きなものとしては、線維芽細胞が大きく関わっていると言われています。
そのため、若返りの注射としては、需要があります。

効果の持続期間はどのくらい?

製剤にもよりますが効果には個人差があります。
また、回数を重ねれば持続期間は長くなっていき注射を受けるたびに若返ることができます。

ダウンタイムは?

成長因子の注射は数分もあれば終わります。
しかし、注射ですので腫れや内出血があります。
ただ、腫れは数日で気にならなくなることがほとんどです。
直後でも薬の液体の容積分(両側で2〜4cc程度)の腫れですので大きく腫れはしません。
また、内出血はある一定の割合で起きてしまいます。
ただ、内出血が起きてしまってもごく小範囲であり1〜2週間で必ず吸収されていきます。
そのため、当日に予定があっても基本的には問題ない処置であると言えます。

2つのリスク

以下のような注意点があります。
そのため、心配な方は医師から十分な説明を受け症例写真を見せてもらい納得してから施術を受けましょう。

1 効果が実感できないことがある

FGF治療は効果に個人差があります。
効果を実感できないということも少なくありません。

2 しこりのリスクがある

まれにしこりができてしまうことがあります。
これはPRP+FGFの治療をした時に特にリスクがあります。

PRP治療とは

PRP治療の注射のコンセプトとしては、肌の細胞を活性化させるというところにあります。
そのため、FGF注射(成長因子注射)と似ている治療となります。

効果の持続期間はどのくらい?

効果には個人差があります。
また、回数を重ねれば持続期間は長くなっていき注射を受けるたびに若返ることができます。

ダウンタイムは?

PRP治療は採血をしてから精製して手の甲に注射します。
ほぼ、FGF治療と同様のダウンタイムとなります。

2つの注意点・リスク

FGF治療と同様に
1 効果が実感できないことがある
2 しこりのリスクがある
というリスク・注意点があります。
特にしこりのリスクはPRP+FGFの治療をした時に高くなります。

FGFやPRP治療は本当に良い治療法か?

FGFもPRPも効果を実感できないという方が少なくありません。
そして、効果を実感できる場合もしこりなどのリスクがつきものです。
これらの治療は「長期的な効果」「細胞を活性化させる若返り効果」などは耳障りが良いかもしれませんが注意が必要と言えるでしょう。
そのため、これらの治療を検討している人は必ず、
・効果・結果が出ている症例写真のある
・何回で効果を実感できるのかをきちんと説明をしてくれる
・リスクの説明をきちんとしてくれる
医師を選んだ方が良いです。

結局、オススメの治療は?

以上、5つの治療方法についてまとめました。
それぞれの治療にメリット・デメリットがありますがオススメなのはヒアルロン酸注入です。
なぜなら、手軽に治療を受けることができ確実に効果を実感することができるからです。
また、万が一の時も溶かす注射があるので安心です。
せっかく治療を受けるのですから安全・安心が一番ですよね。
もちろん他の治療も良い治療方法であることは間違いないですがまずはヒアルロン酸注入を第一に考えた方が良いと言えるでしょう。
悩んでいる方は受ける価値が十分にある治療法です。

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