美肌・若返り

【医師解説】PRP注射で失敗?血小板PRPの効果・注意点・副作用まとめ。

PRP注射は若返りとして有効な治療法です。

「PRP注射が気になる。」
「PRP注射のリスクが失敗が知りたい。」
「若返り注射で若返りたい。」
という方は少なくありません。
そのため、今回は美容皮膚科医・美容外科医の視点からPRP注射に関して説明していきます。

PRP注射とは

活性化した血小板からは血小板由来成長因子(PDGF)などのサイトカインが出されます。
この作用を利用し成長因子を集中して美容目的に利用した注射がPRP治療(多血小板血漿:platelet rich plasma)です。
そのため、PRP注射とはシンプルに言えば自分の血液の成分(血小板)を利用した美容注射です。

PRP注射の効果

PRP注射は小ジワ改善・肌にハリを出し若返り効果があります。

PRP注射のオススメ部位

以下の部位がPRP注射のオススメ部位となります。

・目の下のクマ
・目の周囲のちりめんジワ
・上下眼瞼の陥凹
・前額のシワ
・ほうれい線
・ほうれい線から斜めに出る細いシワ
・上口唇の縦ジワ
・口角部のシワ
・マリオネットライン

PRP注射の流れ

1 医師とカウンセリング
医師と注入したい箇所や必要なPRP注射の注入量の説明を受けます。

2 料金の説明や同意書の記入など
料金の説明を受け、納得すればそこで同意書等を記入し料金の支払いをします。

3 採血
PRP精製に必要な分の血液を採血します。

4 注入処置
PRPを精製し治療希望箇所にPRP注射をします。
注入するための針を刺す回数等は治療部位・医師のやり方によって異なります。
そのため、処置室にて数分で処置は終了します。
(表面麻酔クリームや表面麻酔テープを用いることもできます。)

5 帰宅
終了後にメイクやマスクをして帰宅します。

PRP注射のダウンタイム

注射ですので腫れや内出血のリスクがあります。

【腫れ】
腫れは直後がピークです。
腫れは数日間で引きます。
どの程度腫れが出るかは注入量にもよります。

【内出血】
内出血はある一定の割合で起きてしまいます。
ただ、内出血が起きてしまってもごく小範囲であり1〜2週間で必ず吸収されていきます。
また、内出血が起きる確率は注射部位によっても異なり目尻・目の下などは内出血もしやすいと言えます。

【メイク】
直後からメイクも可能です。

PRP注射の6つの特徴

PRP注射には以下のような6つの特徴があります。

1 若返る

PRP注射で小ジワが改善し肌にハリが出ることにより若返ります。

2 シワが改善する

肌にハリが出て小ジワが改善し目立たなくなります。

3 持続期間が長い

自分の細胞を活性化するタイプの治療なので効果の持続期間が長いことが最大の利点でしょう。
1〜3年の効果が期待できます。
定期的に注射することによって若さを保つことが可能です。

4 仕上がりが自然

自分の細胞を活性化させて若返る治療ですので仕上がりは自然です。

5 異物を入れない

自分の細胞を活性化させる治療ですので異物を入れません。

6 ダウンタイムがほとんどない

腫れや内出血がほとんどなく、翌日に仕事でもほとんど問題ありません。

PRP注射の3つのリスク・デメリット

PRP注射には以下のようなリスク・デメリットがあります。

1 肉芽腫ができることがある。

PRP注射の注射後に細胞が活性化しすぎて、肉芽種ができてしまうことがあります。
なお、この肉芽種の報告はPRP注射+FGF注射をした際に報告があります。
PRP注射単独では基本的にありませんのでご安心下さい。

2 効果が実感できないことがある。

細胞を活性化させていく治療ですので効果には個人差があります。
そのため、効果の実感がまったくないこともあります。

3 即効性がない。

自分の細胞を活性化させる治療のため即効性はありません。
2週間〜1ヶ月以上経過して効果が期待できます。

PRP注射ができない人

以下の人は基本的にPRP注射ができない人となります。

・出血傾向がある人
・注入部位に炎症がある人
・妊婦
・小児
・膠原病疾患がある人(程度にもよります。)
・貧血(程度にもよります。)
・長期間ステロイド内服をしている人(程度にもよります。)
・血小板機能抑制剤を内服している人(治療1週間前には中止する。)

PRP注射以外の4つの治療方法

PRP注射以外にシワ改善・若返りでよく用いられる治療としては以下の3つの治療方法があります。

1 ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入をすることによってボリュームを出してしわをうめて消したりすることが可能です。
シワ改善・若返り効果を直後から実感することができます。
また、ヒアルロン酸注入は仕上がりが気に入らなかった場合は溶解剤(ヒアルロニダーゼ)によって溶かすことも可能です。

※ヒアルロン酸注入に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】失敗しないヒアルロン酸注入の全ての知識。効果・7つのリスク・製剤種類

2 脂肪注入

太もも・二の腕・お腹などから簡易的に脂肪を吸引して吸引した脂肪を注入します。
注入し定着した脂肪は一生持続するという点が最大のメリットです。
ただ、感染・しこり・凹凸などのリスクがヒアルロン酸注入と比べて高いという欠点があります。

※脂肪注入に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】顔の脂肪注入の効果・ダウンタイム・9の注意点・リスクまとめ。

3 FGF注射

FGF注射とはグロスファクター注射とも呼び細胞を活性化する成分が含まれています。
FGFの別名は線維芽細胞増殖因子であり肌の細胞である線維芽細胞という細胞を活性化させます。
効果には個人差がありますが、長期的に効果が実感できます。

※FGF注射に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】FGF注射で失敗?FGF注射の効果・注意点・副作用まとめ。

4 ボトックス注射

顔の表情筋の動きを止めることによってシワが刻まれるのを防いでくれます。
そのため、動いた時にできるシワが改善します。
また、将来的に動いていない時にできるシワができるのも防いでくれます。

※ボトックス注射に関して詳しくはこの記事参照。
【医師解説】ボトックス注射の料金相場は?ボトックス注射の効果と料金と注意点。

PRP注射でよくある質問

以下がPRP注射でよくある質問となります。

Q1 PRP注射を目の下に2週間前に受けました。
変化がありません。
様子を見れば効果が出てきますか?

2週間前に受けたんですね。
効果の実感はだいたい3、4週間経過して出ます。
そのため、あと2週間程度様子を見ると良いです。
2週間程度様子を見て改善がなければ担当医に診察してもらいましょう。

Q2 1ヶ月前にPRP注射を目の下に受けました。
次回のPRP注射はだいたいいつ頃が良いでしょうか?

次回のPRP注射は注射をしてから3〜6ヶ月以降が良いと思います。
そのため、あと2ヶ月以上経過して担当医を受診しましょう。

Q3 目の下にPRP+FGF注射を3ヶ月前にしました。
目の下にふくらみができてしまいました。
これは治りますか?

PRP+FGF注射で目の下にふくらみができてしまったんですね。
それは肉芽種の可能性があります。
様子を見れば改善する可能性もあれば治らない可能性もあります。
担当医を受診しましょう。

Q4 目の下にPRP+FGF注射をしたことによって肉芽種ができてしまいました。
どのような治療法がありますか?

目の下の肉芽種の治療法には以下のような3つの方法があります。

1 様子を見る。
様子を見れば改善していく可能性があります。

2 ステロイド注射(ケナコルト注射)をする。
ケナコルト注射で肉芽が小さくなる可能性があります。
ただ、1、2回で大きな効果がない場合もありますし色素沈着のリスクがあります。

3 手術で摘出する。
手術で摘出するという方法があります。
ただ、皮膚を切開するため傷跡は必ず残ってしまいます。
どの方法が良いか担当医を受診しましょう。

Q5 2ヶ月前に目の下にPRP注射をしましたが、効果がありません。
様子をみれば効果が出てくる可能性はありますか?

2ヶ月前ということであれば様子をみても効果が出てこないでしょう。
効果には個人差があるということが注意点となります。
注射してから3ヶ月経過したところで医師の診察を受けましょう。

Q6 目の下にPRP注射を考えています。
腫れはありますか?

PRP注射は数日間腫れがあります。
腫れは注射する量によっても変わりますので事前に確認しましょう。

Q7 目の下にPRP注射を1週間前にしました。
内出血が出てしまいました。
内出血を早く引かせる方法はありますか?

残念ながら内出血を早く引かせる方法はありません。
ただ、あと1週間程度様子を見ればなくなりますのでご安心下さい。

Q8 1ヶ月前に目の下にヒアルロン酸注入をしましたがすぐになくなってしまいました。
目の下にPRP注射を考えています。
ヒアルロン酸が少し残っていても問題ないですか?

ヒアルロン酸注入後でもPRP注射は問題ありません。
ご安心下さい。

Q9 ヒアルロン酸よりもFGFやPRP注射を考えています。
ほうれい線の改善を考えた時に、FGF注射とPRP注射だとどちらがオススメでしょうか?

PRP注射は深く刻まれたシワを改善させるという意味では効果が不十分なことがほとんどです。
そのため、FGF注射の方が良いでしょう。
FGF注射がオススメです。

Q10 目の下にPRP+FGF注射を3ヶ月前にしました。
凹凸としこりがのこってしまいました。
これは治りますか?

それは肉芽種の可能性がありますね。
担当医を受診しましょう。

Q11 PRP注射で失敗はありますか?

基本的に安全な注射治療です。
ただ、PRP+FGF注射ですと
・凹凸
・しこり
・ふくらみ
・効果が実感できない
などのリスクが稀にあります。
そのため、不安な方は経験豊富な医師に相談しましょう。

Q12 PRPとFGFを混ぜた注射治療があると聞きました。
FGFやPRPの単独の注射治療よりも良いんでしょうか?

もちろんPRP注射単独よりもPRP+FGF注射治療の方が効果的です。
PRP+FGFの注射治療ではしこりなどのトラブルの報告が全国的にございます。
そのため、治療を考えている方はリスクに関して医師から十分な説明を受けましょう。

PRP治療に関する参考文献

PRP治療の有効性は世界中で多数の文献で報告されています。
以下5つの文献を紹介していきます。

1 PRP治療が上皮化と血管新生を促進することについて述べている文献。

Platelet-rich plasma promotes epithelialization and angiogenesis in a splitthickness skin graft donor site.
Kakudo N et al:Med Mol Morphol. 2011 Dec;44(4):233-6

2 PRP治療に含まれる成長因子レベルについて述べている文献。

Growth factor levels in platelet-rich plasma and correlations with donor age, sex, and platelet count.
GernotWeibrich et al:Journal of Cranio-Maxillofacial Surgery Volume 30, Issue 2, April 2002, Pages 97-102

3 PRP治療の有効性の根拠について述べている文献。

Platelet-rich plasma: evidence to support its use.
Marx RE et al:J Oral Maxillofac Surg. 2004 Apr;62(4):489-96.

4 PRPの精製方法や有効性について述べている文献。

PRP注入療法の実際-Skin Rejuvenation治療としてのPRP療法-
松田秀則 et al:PEPARS No75:146-153.2013

5 PRPの最初の臨床応用に関する文献。

Platelet-rich plasma Growth factor enhancement for bonegrafts.
RobertE. Marx, DDS et al:ORALSURCERY L MEDICINE ORAL PATHOLOC:638-646,1998

まとめ

PRP注射は手軽で自然に若返ることが可能です。
ただ、PRP+FGF注射治療ですと肉芽種・しこりなどのトラブルの報告もあるためリスク管理がしっかりしていて信頼できる医療機関でPRP+FGF注射治療を受けるべきです。
いずれにせよ初めて治療される方はリスクについてしっかりと説明を受けましょう。

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