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【医師解説】脂肪吸引のリスクは?脂肪吸引でよく聞かれる11の質問。

脂肪吸引は部分痩せの美容外科手術として国内外で広く行われている手術です。
しかし、美容外科の手術の中では体の負担が比較的重くリスクのある手術となっています。
そのため、脂肪吸引の手術に不安や疑問がある方も少なくありません。
そこで、今回美容外科医である私が脂肪吸引に関してよく聞かれる質問に対して説明していきます。

脂肪吸引とは

脂肪吸引とは、麻酔の注射をして管を挿入し皮下脂肪を吸引する施術です。
なお「笑気麻酔」や「静脈麻酔」を併用して寝た状態で施術をおこなうことが多いです。
そのため、脂肪細胞の数を確実に減らすことができます。
脂肪細胞の数が減るため吸引した部分の脂肪のボリュームが減り部分痩せ効果があります。
また、傷跡は通常3mm程度であり時間が経てばほとんど目立ちません。

脂肪吸引の効果

皮下脂肪を吸引するため脂肪の量をしっかりと減らすことが可能です。
そのため、脂肪溶解注射よりも高い効果が期待できます。
また、成人した後は脂肪細胞の数は変わりません。(※)
そのため、一生モノの効果ですし仮に少し太ったとしても吸引した部分の脂肪がつきにくいという効果もあります。
リバウンドの心配もほとんどないとうことです。

(※)基本的に成人以降脂肪細胞の数に変化はありません。ただ、極度に太ってしまった場合は脂肪細胞が分裂し脂肪細胞が増えるリスクがあります。

脂肪吸引のダウンタイム

脂肪吸引は脂肪溶解注射と比べるとダウンタイムは比較的長くかかります。
腫れのピークは直後〜翌朝です。
腫れは1週間で60〜70%程度、
1ヶ月で90%程度(ほぼ完成)
3〜6ヶ月で完成
という経過を辿ります。
また内出血は出る場合とでない場合がありますが、程度の差はあれ基本的には内出血が出てしまいます。
内出血が出た場合は1〜2週間かけて吸収されていきます。
なお、傷跡は3mm程度です。
溶ける糸で真皮縫合し、表面はダーマボンドという医療用の接着剤を使用するため抜糸の必要性はないことが多いです。
傷跡は1ヶ月程度赤みがあります。
なお、脂肪吸引は圧迫とマッサージが重要となります。(※)

(※)脂肪吸引後の圧迫期間は最低でも1ヶ月間必要となります。なお、圧迫の期間は短すぎると十分に細くならない可能性もあり、圧迫の期間が長くて問題になることはありません。
また、マッサージは3〜6ヶ月間できると柔らかくなりやすく良いですね。

脂肪吸引でよく聞かれる11の質問とその答え

以下がよく聞かれる11の質問とその答えになります。

Q1 先日太ももの脂肪吸引を受けました。
「6000cc吸引できた」と医師から言われたんですがこれは多い量なんですか?
問題はないのでしょうか?

6000ccはかなり多い量ですが、純粋な脂肪の量ではなく麻酔液・血液などの合計量だと思われますね。
あとは、脂肪を取りすぎた場合は皮膚のヨレや凹凸などが出てしまう場合があります。
そういった仕上がりに問題がないのであれば問題ないと思います。

Q2 小顔になりたいと思っています。
顔の脂肪吸引を受ければ小顔になりますか?

まず、小顔にするアプローチとしては主に4つあります。
① 脂肪のボリュームを減らす。
② 筋肉のふくらみを減らす。
③ 骨のボリュームを整える。
④ たるみ治療

そのため、脂肪吸引をすれば脂肪のボリュームを減らすことができるため小顔効果は期待できます。ただ、脂肪吸引まで受けなくてもエラのボトックス注射だけでも十分小顔にできる可能性があるため医師の診察を受けると良いと思います。
そのため、まずはカウンセリングだけ受けに行くのも良いかと思います。

Q3 未成年でも脂肪吸引はできますか?
何歳から脂肪吸引できますか?

まず、脂肪吸引は骨格的な成長と第二次性徴が終わってからが望ましいです。
早くても18歳以上になってからが良いと思います。
なお、10代ですと親権者の同意が必要ですね。

Q4 脂肪吸引にはどんなリスクがありますか?

海外のデータとなりますが脂肪吸引手術の合併症リスクは比較的軽いものも合わせると8.6-20%と言われています。
確率的に多いものとしては
血腫、色素沈着、非対称・左右差、傷の肥厚があげられます。
これらのいずれかが起きる確率は20%です。

また、重い合併症としては
皮膚壊死、感染、壊死性筋膜炎、肺塞栓症、内臓損傷、腎不全があげられます。
これらが起きる確率は 0.02-0.25%と言われています。

確率的に0.02〜0.25%と言うと400〜5000人に1人クリティカルな合併症が起きてしまうということになります。

そのため、脂肪吸引は基本的には世界中で広く行われている安全な手術ですがリスクもゼロではありませんので医師からリスクに関して十分に説明を受けてからやるかどうか決められた方が良いかと思います。

※詳しくは「脂肪吸引は5000人に1人死亡事故が起きる?医師が教える脂肪吸引のダウンタイム・リスク・合併症まとめ。」参照。

Q5 脂肪吸引を受けて19日目です。
痛みはだいぶ落ち着いてきましたがまだ腫れています。
大丈夫でしょうか?
細くなりますか?

脂肪吸引を受けて19日目なんですね。
まだ大きな腫れがある時期です。
発赤・熱感・疼痛等がなければ感染などではなく通常の経過です。
3〜6ヶ月間かけて組織が柔らかくなっていき細くなりますのご安心下さい。

Q6 私はとても食べ過ぎてしまう時があります。
脂肪吸引をしたところは太っても太くなりづらいでしょうか?

脂肪吸引をしたところは脂肪細胞の数が減っているため、太ったとしても太くなりづらいです。
ただ、太くなりづらいだけで大きく体重が増えれば太くなってしまいます。
そのため、食べ過ぎが心配な場合はサノレックスやBBXを内服することをお勧めします。

Q7 脂肪吸引を1ヶ月くらい前に受けました。
脂肪吸引の圧迫は1ヶ月以上経ってからもすべきでしょうか?

1ヶ月以上経っていれば圧迫は必須の時期ではありません。
マッサージをしっかりとしましょう。
ただ、脂肪吸引を受けて3〜6ヶ月までの時期は圧迫をしないよりかはした方が良い時期ですので寝る時だけは少なくとも圧迫した方が良いですね。
そのあたりは担当医に相談しましょう。

Q8 脂肪吸引を受ける前に腫れが気になります。
どのような経過をたどりますか?

脂肪吸引の腫れは一般的には
1週間で50〜60%軽快
1ヶ月で90%軽快
3〜6ヶ月で完成
という経過です。
また内出血は通常1〜2週間かけて吸収されていきます。
なお、脂肪吸引量や脂肪吸引する箇所や体質的な要素もありますので担当医に相談しましょう。

Q9 脂肪吸引を受ける前に痛みが気になります。
痛みはどんな感じですか?

脂肪吸引の手術の時の痛みは麻酔の痛みですね。
通常は硬膜外麻酔や静脈麻酔を併用しながら行いますのであまり痛みを感じないことが多いです。また、手術が終わってから1週間は強い筋肉痛のような痛みがあります。
クリニックからは痛み止めが処方されますし、痛みは次第に軽快していきますのでご安心下さい。なお、脂肪吸引量や脂肪吸引する箇所や体質的な要素もありますので担当医に相談しましょう。

Q10 脂肪吸引をして1ヶ月です。
まだ触った感じが硬いんですが、どのくらいで柔らかくなりますか?

1ヶ月ですとまだ硬い時期ですね。
通常は3〜6ヶ月かけて柔らかくなっていきます。
そのため、暇さえあればマッサージするようにしましょう。

Q11 脂肪吸引を安全に受けたいです。
医師やクリニックはどのように選べば良いでしょうか?

まず、技術的な面と安全面に関して説明させて頂きます。

技術的には症例数が大きなポイントとなり、その技術力の証明としては症例写真が参考になります。
サッカーや野球などのスポーツもすればするほど上達するのと同じように脂肪吸引の症例数が多い医師の方が技術的には長けています。
また経歴だけでは脂肪吸引の経験がどの程度あるかわかりません。
例えば美容外科歴が長くても脂肪吸引の経験がほとんどない医師もいます。
そのため、脂肪吸引の症例数が100例以上で、自分が受けたい部位の脂肪吸引の症例写真が10症例以上ある医師を選びましょう。
そうすると脂肪吸引技術的な面で後悔する確率を下げることができます。

次に、安全面です。

美容外科医と麻酔科の2名で手術を行ってくれるクリニックを選びましょう。
これは一番重要な点です。
プロの麻酔科医は何千件という全身管理を行っているプロです。
麻酔科の医師に全身管理をお願いすれば万が一の時も安心です。
そして、2名体制で手術を行っているのであれば美容外科医は手術に100%専念することができます。
そのため、2名体制ということがポイントですね。
なぜかと言えば麻酔の経験が豊富な美容外科医だとしても手術に集中しながらでは全身管理に集中することができないからです。
麻酔科の医師と2名体制で手術を行ってくれるか必ず確認しましょう。

まとめ

以上、脂肪吸引でよく聞かれる質問のまとめでした。
いかがだったでしょうか。
脂肪吸引は安全な手術ではありますが、リスクはゼロではありません。
そのため、信頼のできる医師を選びましょう。

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